2023.04.24

『ChatGPT』を企業の実業務への適用を可能にする『GPT-based Knowledge System』※の提供を開始 〜Customized 『ChatGPT』による企業のAIトランスフォーメーション(AIX)の加速を支援〜

プレスリリース

 HEROZ株式会社(以下、HEROZ)は、OpenAI, L.L.C. (以下、OpenAI)の最先端技術である『ChatGPT』の各種APIと連携し、企業の実業務に適した形で活用できるCustomized 『ChatGPT』を、SaaS型で提供する『GPT-based Knowledge System』※の提供を2023年4月より開始いたします。
 これにより、企業のAIトランスフォーメーションの加速を支援して参ります。

特化型AIの課題
 これまで主流であった深層学習をはじめとするAI関連技術は、どれも特化型AIであり、個々のタスクに応じてデータを蓄積し、アルゴリズムを調整する必要がありました。しかし、企業の中に眠るデータは限られていることが多く、経営課題の解決においてAI技術の適用が必ずしも最適なソリューションにはならないことも珍しくありませんでした。当社もこれまで、特化型AIを前提としたソリューションビジネスを数多く展開して参りましたが、企業におけるAI技術を応用したデジタルトランスフォーメーションを支援することを目指していても、単なるデータの整理や、AI活用ビジョンの策定といったようなDXの入口に留まるケースも少なくなく、本質的に企業活動の生産性を大きく向上させ、ビジネスモデルを変革するようなAI活用を進めることの難しさがありました。

『GPT-based Knowledge System』※開発の背景
 OpenAIの『ChatGPT』に代表される生成系AI技術によって、汎用人工知能(Artificial General Intelligence:以下AGI)の実現に向けた機運が急速に高まりつつあります。OpenAIは、2023年3月1日の『ChatGPT API(gpt-3.5-turbo)』の提供を開始しました。同3月14日には飛躍的に性能が向上し、マルチモーダルにも対応する『GPT-4』も発表し、自然な対話だけでなく、様々な国家試験を上位の成績でクリアするような知能エンジンが実現しています(注1)。本日時点では、OpenAIはマルチモーダル機能の提供を公開していませんが、今後はマルチモーダルな大規模モデルの活用が進むことも期待され、従来型の特化型AIによって部分的に自動化されていた企業内のオペレーションが、一気に全体最適に進む可能性を秘めています。
 しかしながら『ChatGPT』は、2021年9月までのデータでしか事前学習されておらず、また、尤もらしい嘘をつくいわゆるHullucinationといった課題もあり、企業が実務に置いて活用を進める上では、直接的な回答が難しい場合が多々あります。企業実務において『ChatGPT』をカスタマイズして活用できるように、最新の情報や、企業の中に眠るローカライズされた情報に基づく応答を実現するには、『LangChain』をはじめとするツールを使いこなす必要がありますが、これには高度なAIエンジニアリングの経験が求められます。そこでHEROZはOpenAIの各種APIと連携し、個別企業の実業務に適したCustomized 『ChatGPT』をすぐに利用可能にするプラットフォームを開発し、導入支援開始いたします。これにより、特定の社内基準やノウハウなどドキュメントを読み込ませることで、個別企業が置かれている個別の事情を考慮し、実業務における『ChatGPT』の活用可能性を向上させることが期待できます。各社が持つ秘匿情報を学習に利用されるという懸念もありますが、HEROZはOpenAIが発表している、API を通じて送信されたデータを訓練もしくは改善に使わないという方針(参照:https://openai.com/policies/api-data-usage-policies)に基づき、顧客企業の情報の安全性にも配慮しながら、『ChatGPT』のカスタマイズと企業への実装を進めて参ります。HEROZは、これまで様々な産業にAI技術を用いたデジタルトランスフォーメーションの支援を進めて参りました。また、昨年のバリオセキュア社およびストラテジット社のグループ会社化に伴い、AI SaaS戦略を打ち出して参りました。こうした企業におけるAIの実装を中心としたソフトウェアビジネスを牽引してきた実践的な経験・知見をいかし、AIを用いたより汎用的な課題解決を企図し、従来では考えられなかったような圧倒的に少ないリソースで、より優れたサービスを実現する『AIトランスフォーメーション(AIX)』の実現を進めて参ります。

『GPT-based Knowledge System』※の特徴

※図は機能拡大後のイメージとなります。

上記のように、『GPT-based Knowledge System』※は『ChatGPT』をはじめとするGenerative AIを実務で活用していくための様々な基本機能を備えます。主な特徴としては以下が挙げられます。
・必要な機能をSaaS化することで、外部連携が容易になり、基本的にはユーザー側で完結することが可能
・各企業内の規程や文書に沿った対話形式でのコミュニケーションを構築不要ですぐに使うことが可能
・HEROZ AIによる時系列データ解析、予測、要因分析などの意思決定をサポートするAI機能との連携が可能

『GPT-based Knowledge System』※導入支援サービスについて
 自社での活用用途を検討されている企業様向けのコンサルティングも可能です。『GPT index』を用いて、言語モデルを特定の文脈を捉えられるようカスタマイズし、Azure/AWS上で実行環境を構築し、業務適用可能性を検討いたします。

 『GPT-based Knowledge System』※は、Customized 『ChatGPT』の導入支援後、機能を順次拡大予定です。リリースに先行して詳細情報をご希望の方には、問い合わせフォームより承っております。

※(注1):https://openai.com/research/gpt-4
※『GPT-based Knowledge System』は『HEROZ Knowledge System built with ChatGPT』にサービス名称を変更しております。詳しくはこちらをご確認ください。
※記載されている会社名および商品・製品・サービス名(ロゴマーク等を含む)は、各社の商標または各権利者の登録商標です。

【HEROZ株式会社について】
HEROZは、今後も独自AIを軸にディープラーニング(深層学習)等の機械学習の研究開発やビジネスに実戦的な応用を続け、AI革命を起こし、未来を創っていきます。

【本件についてのお問い合わせ】
HEROZ株式会社 広報担当
URL:https://heroz.co.jp/contact/
Email:press@heroz.co.jp

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